eスポーツ業界ビジネスレポート2026
■ 本レポート発行の背景と目的
本レポートは、日本のeスポーツ市場におけるファン動態や消費傾向、スポンサー価値などのデータを分析し、業界の持続的発展に貢献することを目的に作成されました。
現在の国内eスポーツ業界はスポンサー収入への依存度が高い一方、投資対効果を示すデータが不足しており、スポンサー企業にとって継続的な投資判断が難しい状況にあります。「ファンの熱狂・感動」と「ビジネスの収益性」を両立させ、業界を自律的に発展する産業へ進化させるには、ファンの動態を定量・定性的に把握し、eスポーツチームやイベントの運営側が多様で安定的な収益を実現し、また、スポンサー企業側の投資判断材料を増やしていくことが必要だと考えています。
本レポートを無料公開する背景には、執筆陣が前職において「市場データ・分析の無償公開が、その市場を活性化させ、投資や企業連携を促進した」という成功体験があります。同様に、本レポートがeスポーツ業界の理解を広め、資金と機会が豊かに循環するきっかけとなることを願っています。
■ 「eスポーツ業界レポート2026」の主なトピックス
eスポーツは「見る」だけで終わらない
━━視聴者の半数超が支出、「応援」の有無で支出額に約23倍の差
今回の調査では、15〜69歳の2万人を対象に、eスポーツの競技シーンで中心的に使われている34のゲームタイトルについて、「知る」「動画を見る」「eスポーツを見る」「チームや選手を応援する」「お金を使う」という流れを追いました。
その結果、34のゲームタイトルのいずれかを知っている人は66.7%、YouTubeなどでプレイ動画や実況、ライブ配信、切り抜きなどのゲーム関連動画を見たことがある人は26.5%でした。さらに、eスポーツ大会の配信や動画、プロチームの活動を紹介する動画まで見たことがある人は、全体の7.0%でした。15〜69歳の人口に換算すると、eスポーツを見たことがある人は約567万人と推計されます。

ここでの発見は、eスポーツを見たことがある人のうち57.3%が、直近1年間に有料配信や観戦チケット、グッズなどにお金を使っていることです。eスポーツは視聴した人の半数以上が支出者でもある市場です。
もう一つの重要な発見が、「応援」の有無です。観戦チケットや有料配信にお金を使った人の割合は、応援するチームや選手がいない層では13.3%でしたが、選手とチームの両方を応援している層では74.0%に達します。観戦関連の1人あたり推計年間支出額も、応援なしの層の1,614円に対し、両方を応援している層では37,698円と、約23倍の開きがありました。

金額は支出額の選択肢の下限を使って保守的に算出した参考値ですが、応援するチームや選手の有無によって、観戦に関わる支出の水準が大きく異なることは明確です。eスポーツ市場の成長には、見る人を増やすことに加えて、応援したくなるチームや選手との出会いや、継続して関われる体験を増やすことが欠かせません。
このほか本レポートでは、若い世代ほどeスポーツを知り、見ている割合が高いこと、支出が一部の熱心なファンに集中していること、チームへの支出が多いファンほどスポンサーを認知している割合が高いことなども明らかにしています。 eスポーツへの参入や協賛を検討されている企業に向け、どのようなファンに、どのような形でアプローチするかを考えるヒントとなるデータや事例を収録しています。
■ 調査概要
- 調査名 :日本国内のeスポーツ市場調査
- 調査主体:株式会社CELLORB
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査期間:2026年1月27日〜30日
- 回答対象:
- スクリーニング調査:15〜69歳の男女20,000名
- 本調査:スクリーニング調査でeスポーツ視聴経験があると回答した人のうち1,230名
■ こんな方におすすめ
- eスポーツ市場やファンの動向を知りたい方
- eスポーツを活用したマーケティングやスポンサー活動を検討している方
- 若年層や新たな顧客層との接点を模索している方
- eスポーツ業界との協業や事業開発を検討している方